久世七曜会


七曜会が誕生したのは、折しも日本映画の黄金時代である
1954年。
マキノ雅弘監督『次郎長三国志シリーズ』の撮影に
携わっていた久世竜他7〜8名により1954年に結成された。
東宝では、黒澤明監督、稲垣浩監督、岡本喜八監督などの
撮る時代劇で、その実力を発揮していく。
会の設立当時、黒澤明監督の『七人の侍』の撮影に入っていた
ため、その名前にあやかり?七?の一文字をいただき、
名称をつける。
七日間=一週間、「月曜日は刀、火曜日は槍、水曜日は
六尺棒・・・」と毎日違う武器の勉強をしようという意味
である。

初代<久世竜>は、リアリズムを重視した上でのダイナミックな 立ち回りで人々を驚かせ、黒澤監督と組んで様々な剣法を世に送り出し、 殺陣師という存在を世間に広く知らしめた人物である。
主な作品として『七人の侍』『隠し砦の三悪人』『用心棒』『椿三十郎』 『赤ひげ』など。
また、黒澤作品で主役をつとめていた三船敏郎氏とも親交があつく、三船プロに移り「三船プロ七曜会」
となる。
『乱』の撮影中、久世竜が病気により逝去したため、二代目<久世浩>が後を引き継ぐ。
その後、1985年に独立して、有限会社久世七曜会となり現在の形となった。
『乱』『雨あがる』などの黒澤監督・小泉監督作品を経て、最近では、山田洋次監督の時代劇三部作
『たそがれ清兵衛』『隠し剣鬼の爪』『武士の一分』が記憶に新しい。
現在は、映画・テレビを問わず多くの作品を手がけている。